2022.12.08
[ ウッドペッカーの神仏具 ]
仏壇・厨子「OGAMIDO(おがみ戸)」を発表して一年が経ちました
仏壇・厨子「OGAMIDO(おがみ戸)」を発表して本日で一年が経ちました。
この一年間でご覧いただいた皆さまに感謝申し上げます。
家業の神仏具製造の職を経てwoodpeckerを立ち上げてから今年で15年目を迎えました。
私は岐阜県で木地師(神輿や仏壇を製造する職人)の家に生まれ育ち、一度は家業に入るも、さまざまな葛藤を経て2007年に独立。神仏具から離れ「woodpecker」を立ち上げ、以来「いちょうの木のまな板」をはじめとするオリジナルの木製品づくりに取り組んでいます。
しかし、独立してからも「いつかもう一度、神仏具を作りたい」という想いは常に持ち続けていました。
幸せなことに、その間に出会った「手工業デザイナー」の大治将典(Oji & Design)さん、祖父の代からのお付き合いのある「宮師」の唐箕屋本店さんという魅力的な仲間の力をお借りしてこのプロジェクトは具現化しました。
2019年11月に「ウッドペッカーの神仏具」として神棚 「GIRIDO(ギリ戸)」を発表。それから約2年の月日を経て、2021年12月にシリーズ第2弾となる仏壇・厨子「OGAMIDO(おがみ戸)」を発表しました。
神棚 「GIRIDO(ギリ戸)置き型」(左) / 仏壇・厨子「OGAMIDO(おがみ戸)丸屋根」(右)
「OGAMIDO(おがみ戸)」は、自由で新しい拝みのかたちを提案いたします。お祀りするご本尊や仏具を変えることで、さまざまな宗派に対応できるお厨子です。故人の写真を祀るなど、手元供養としてもご使用いただけます。
小型でシンプルながら、伝統技法を惜しみなく取り入れ、現代のライフスタイルや住空間と美しく調和しながらも存在感のあるたたずまいで、どんな部屋にも馴染むデザインを心がけました。
丸屋根と寄棟(よせむね)屋根の2種類を用意。いずれも木曽檜(ひのき)の1枚板からカンナで削り出し、形づくっています。継ぎ目のない滑らかな木肌は、ずっと触れていたくなる心地よさです。
限られたスペースに祀る際はコンパクトな屋根無しもお選びいただけます。
素材は長野県木曽谷の厳しい自然環境の中で、ゆっくりと時間をかけて育った材ならではの細やかで美しい木目と爽やかな香気が特徴の木曽檜(ひのき)を使用。
毎日触れることを考え、日焼けや汚れを防ぐガラス塗料で仕上げました。
近年「神仏」に対する日本人の価値観が変化しているといわれていますが、日本人の心の奥には、先祖を敬う気持ち、家族や大切な人の日々の無事やしあわせを祈る気持ちは刻まれていると思っています。
しかし生活様式が変化し、自宅から神棚や仏壇が消え、手を合わせ感謝や祈願する場所も習慣もなくなってしまっているのではないかと感じ、もう一度ルーツに立ち返り、現代暮らしによりそった神仏具を製作する運びとなりました。
神仏具は古くから、日本人の心と暮らしをととのえる役割を果たしてきました。しかし、その役割は時代とともに変化しています。現代の住空間にふさわしい神仏具のあり方、大切な人を思う時間のあり方、伝統文化の継承のあり方。「ウッドペッカーの神仏具」は、そうした課題に、暮らしの道具メーカーとして出したひとつの答えです。
そのこだわりと品質はきっと、日々触れるたびに感じ取っていただけると思います。
左から宮師唐箕屋本店:小保田さん、woodpecker:福井、手工業デザイナー:大治さん(Oji & Design)
三人の想いがたくさん詰まった「OGAMIDO(おがみ戸)」の魅力をたくさんの方に知っていただけたら嬉しいです。
■webサイト:https://www.hello-woodpecker.com/ogamido/
■クロストークページ:https://www.hello-woodpecker.com/ogamido/talk.html
■クロストーク動画:https://www.youtube.com/watch?v=04F9tzy0WvM&feature=emb_logo
■Instagram:https://www.instagram.com/girido_ogamido/
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